東京地方裁判所 昭和37年(ワ)8061号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔事実と争点〕被告操縦の軽三輪貨物自動車と原告が乗つていた自転車とが交通整理の行われていない見とおしのきかない交差点で出会頭に衝突した事件について被告は被告車の走つていた道路の方が原告自転車の進行道路よりも福員が広かつたから道路交通法第三五条第二項により右交差点での通行順位は被告車が優先すると抗弁した、
判決は被告車の進行道路が原告専用の自転車の進路にあたる道路よりも僅かに広いことは肯定したが、両道路の巾員の差が僅少である場合には同条の適用がないとしてつぎのとおり説明している。
〔判決理由〕被告らは、原告は道路交通法第三六条第二項によつて被告車に認められる優先通行をも無視した旨の主張をするけれど、これに対しても右と同様のことがいえるのみならず、前掲乙第二号証の一と証人横山の証言によれば、被告車の進行道路の幅員は約五、八メートル、原告の自転車の進行道路の幅員は約五、三メートルであつて、その差は僅かに約〇、五メートルであるに過ぎず、現場の状況上一見したところでは、両道路の広狭いずれとも見分け難いことが認められるのであつて、被告車の進行道路の幅員が原告の自転車の進行道路のそれよりも明らかに広いということはできないから、右主張もまた採用できない。(佐藤邦夫)